シンリード@理系読書

理系大学院生による書評と読書感想文

【書評】嫌われる勇気 大人気ベストセラー

嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え 古賀史健 著

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

おそらくほとんど人は嫌われるのは嫌です。しかし,本書のタイトルは「嫌われる勇気」です。気になります。

 

【本書内容】

 本書は,哲人と青年の二人の会話による物語形式で進む。悩める青年は哲人に出会い,様々なアドラー流の考えを教わる。しかし,それらはすぐには飲み込み難い内容ばかりで,青年は反論を繰り返す。最終的には,哲人から納得・共感に至る回答が帰ってきて,いつの間にか読者の私達も納得させられている。このような流れるような物語形式で非常に読みやすい本です。我々の多くは,青年と同じような立場であり,悔しながらも哲人の教えに圧倒させられると思います。

 

【感想】

 本書では,本当にたくさんの参考にすべき考え方が登場する。その中でも,僕が印象的であった内容をなんとか3つに厳選したので紹介したい。

 

①「目的論」

 「目的論」は,人々は原因があって今の行動をしているのではなく,目的があって行動をしているという事だ。変われないのは,変わらないという決心をしているからであり,”このままの方が楽”に流されているのだ。これまでの人生に何があったとしても今後の人生に影響はない。私にとってこのような考えは衝撃的であり,自分ができないと思っている事は,ただの言い訳であって本当はできないままの方が楽と思っているいう自分が存在する事に気付かされた。自分が足踏みしているとき,一度自分の目的について考えてみたいと思った。

  

②「課題の分離」

 「課題の分離」とは,変えられる課題と変えられない課題を分離することだ。「馬を水辺まで連れていけるが,水を飲ますことはできない」そう,自分が変えることができるのは自分だけ,他者を変えることはできない。変えられないものを気にしながら生きることは自由でない。相手が自分を好きになるのか嫌いになるのかも他者の課題である。他者から嫌われることを恐れていては,自分の生き方ができず自由になれない。私は,このような考え方を知り,他人を気にしてばかりいる自分の不自由さを痛感した。変えられるもの,つまり自分にしっかり目を向けて,行動を起こしていきたい。

 

③「共同体感覚」

  「共同体感覚」とは,他者を仲間とみなし,そこに自分の居場所があると感じられることだ。人は「共同体にとって有益だ」と思えた時に自らの価値を実感できる。自己への執着を他者への関心に切り変えることで共同体感覚を持てるようになり,そのために必要な事が「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」である。このような内容を読んでいく中で,幸福について考えるきっかけとなった。

 

他にも,今までの自分に無いような考えがたくさん登場します。皆さんもぜひ読んでみてください!

 

満足度 ★★★★☆